六甲登山ロープウエイは廃虚となり、現在は存在の痕跡だけになりました。
跡地の様子を実地調査による写真で、ご紹介しましょう。
あれほど人気だったロープウエイも、表六甲の山上を結ぶ交通運輸施設として、ケーブルと合わせ2線は不要、いずれか1線にて足りるとして、不要不急の設備に指定され、昭和19年撤去されました。
ロープウエイとケーブルでは、当時最新のもので輸送能力が1:4であった(1)ことから、まずロープウエイが要らないということになったのでしょうが、
と最初考えていたのですが、事情は違ったようです...
ケーブルも鉄材回収の名目で産業設備営団に身売りしたものの、人手が不足でつぶし切れず、ほとんどそのままの形で終戦を迎え(3)、戦後再開したのと比べると皮肉なことです。
→ ケーブルは残った
戦後、阪急の小林一三氏の
現在、
アイスロードには下の写真のように、地図と名前の由来について書かれた案内板が設置されています。
地図には上下のロープウエイ駅跡もちゃんと明記されていました(黄色で囲んだ部分)。
大雑把な位置関係がお分かりいただけると思います。
表六甲ドライブウエイ(旧道)からアイスロードの山道に入ってすぐの場所に登山口駅跡があります。
行ってみると驚くほど、道から間近に建っています(写真⑤)。
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右図は真上からの見取り図で撮影方向を示しています。 なお、③は内部に入って撮影したものです。 |
現地は駐車場はおろか、ドライブウエイのカーブの角に当たりますので、車を停めること自体危険で迷惑になります。 |
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当然のことですが廃虚を維持・管理している者はいません。 |
このページを見て現地を訪れ、万一そこで事故が発生しても、私は一切責任を負いません。
くれぐれも安全には留意してください。
六甲山郵便局の裏が山上駅の跡です。
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現地は有刺鉄線で立ち入りができないようになっています。 |
このページを見て現地を訪れ、万一そこで事故が発生しても、私は一切責任を負いません。
くれぐれも安全には留意してください。
全景を当時の写真と同じ位置(記念碑台)から撮影しました。 | |
山上駅の元駅舎の位置には別の建物が建っていますが、当時の基礎の上に建てたものかどうかは残念ながら分かりません。
月見橋は木立に隠れてしまいました。
ホテルには新館が増築されました。
六甲登山ロープウエイには支柱が4本ありましたが、鉄材回収が目的でしたので、すっかり撤去されてしまいました。 (写真説明)
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