六甲登山ロープウエイの駅長の傍ら、祖父は気象観測もしていました。
以下で (1) 等は文献番号を表し、クリックするとリストを参照できます。
雑誌 公園綠地 第一卷 第十號(1)に、六甲山の氣象と附近に及ぼす影響というタイトルで、小野 英雄 氏による以下の記述があります。
これから、祖父はロープウエイの駅長をしながら気象観測もしていたことが分かります。
また 六甲國立公園指定促進連盟 六甲連山と武庫川溪谷(2) にも、
ただ、現時点では、観測データは元より、祖父がどのように観測していたかの詳しい様子は分かりません。
何か分かれば、続報としてお知らせします。
また、六甲山の気象データについてもいずれ掲載したいと考えています。
ここでは、参考として 昭和六年 神戸測候所 氣象年報 附 六甲山の氣温及濕度(3) に説明されている、阪急食堂における気象観測の様子を掲載することにします。
八鍬 利助 小野 英雄 |
---|
緒 言 |
神戸測候所に於ては阪急食堂の好意により、大正十五年十月同食堂の裏庭に百葉箱を設置し、乾濕計、最高最低寒暖計、自記寒暖計、自記濕度計にて氣温及び濕度の觀測を開始してから、既に五年以上を經過して居る。 これらの觀測によつて六甲山の寒暑乾濕の度合、温度、濕度の日變化の模樣を知ることが出來るから、氣温及び濕度の五箇年間に亘る觀測値を整理し、其結果の概要を報告して六甲開發上の諸施設の參考に供する。 只觀測年數僅かに五箇年であるから其土地の政情の値としては尚足らざる憾あるが今後更に觀測を繼續して他日其の缺の補はんとするものである。 尚この報告は昭和二年刋行の「兵庫縣内の雨の調査」、昭和五年刋行の「兵庫縣内の氣候」續篇と見るべきものである。 |
觀測の位置及び方法 |
百葉箱の位置は東經百三十五度十五分、北緯三十四度十五分、海面上の高さ七百七十米で、その東南北の三方面には障害物なきも西方には約三-四米離れた處に樹木ありて多少夕日を遮る。 自記器時計は十日卷に改造し八日目位に登山して自記紙を取り換へ、自記紙から六回定時の値を讀み取り、最高最低寒暖計の値を用ひて更正をなし日平均及び月平均を求める。 |
番号 | 著者名 | 書名 | 発行年 | 出版社 | 蔵書図書館 |
---|---|---|---|---|---|
(1) | 公園綠地協會 | 公園綠地 第一卷 第十號 | 1937 | 神戸中央 | |
(2) | 六甲國立公園指定促進連盟 | 六甲連山と武庫川溪谷 | 1953 | 西宮 | |
(3) | 兵庫縣神戸測候所 | 昭和六年 神戸測候所 氣象年報 附 六甲山の氣温及濕度 |
1931 | 神戸中央 |